ひよぺん幼稚園Gamezoo @hiyopenzoo
ブース概要
2000円以下で満足度の高いボードゲームを制作しています。
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夢織楓子 イラスト・デザイン担当 Tweets by Yumeori_fuko |
はやと ゲームデザイン担当(ルール、プログラム) Tweets by hayato3517 |
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- [ゲームマーケット2025春]ゲムマ出展後の振り返り
- 概要先日、ゲームマーケット出展直前に感じた“肌感覚”を記事にまとめましたが、今回は実際に参加してみて(2日目のみ)のリアルな感想をお届けします。👉 前回記事:https://ci-en.net/creator/25744/article/1443036一言でまとめると思ったより快適で、予想以上に手に取っていただけた。ただし、SNSの空気はギスギスしていたし、あと1〜2回出れば満足かなと思いました。このように書くと「結果が出なかっただけですぐやめるのか」「言い訳ばかりだな」とあらぬ誤解を抱く方がいるかもしれません。先に断っておきますと、ゲムマは私たちの創作活動の一環であり、実物を作るのはあと1,2作品くらい、という意味です。https://ci-en.net/creator/25744/article/1332271こちらの記事にもあるように、ボードゲームは「オンライン」「無料」で遊べる物を作るのは当初から計画していたことです。また並行してVRChat内のボードゲームワールドやスマホゲームも進める予定でした。結果的に2日目(日)のみでよかったですし、結構ゲーマーも来られてよかったです。当日の正直な感想を話した後、私たちの心境の変化、前回の記事を踏まえた感想を書いていきます。当日の感想初めに基本的に書きたいことは以前の記事でだいたい書いてしまったので、今回は補足的な内容や、前回書ききれなかったことを中心に書いていきます。会場は分かりにくいが、スタッフの対応はよかった事前に入場者用の地図はあったのですが、当日はスタッフが立っておらず、場所が少し分かりにくかったです。同時に別のイベントも開催されていたこともあり、初見の方には迷いやすかったかもしれません。私たちは運良く、似た雰囲気の方についていって無事到着できましたが、入場口が「関係者入口」と書かれていたため、一瞬「入っていいのかな?」と戸惑いました。とはいえ、入口では出展者の確認がしっかりされていて、その対応に安心感がありました。「出展者はこちらです!」という案内の声も出されていたので、全く分からなかったというわけではありません。ただ、声を出し続けるのは大変だと思うので、せっかくロゴがあるのなら、立て看板などを設置してもらえるともっと親切だと感じました。会場内も広かったのですが、スタッフが適度に配置されていたおかげで、すぐに質問ができたのも助かりました。また、半卓での椅子の無料貸し出しの際も、ブース確認と漏れ防止のためのチェックがきちんと行われており、全体的に運営がしっかりしている印象でした。出展者同士の助け合い出展準備中、マスキングテープが見当たらず困っていらっしゃったサークルさんがいたため、手持ちのマステをお貸しすることができました。お役に立ててよかったです。一方で、設営中にのぼりを倒してしまい、近くの出展者の方に当たってしまいました。幸いにも怪我はなく、お相手の方がとても寛大だったため、大事には至りませんでしたが、一歩間違えれば大変なことになっていたと思います。今後はより注意して行動したいと思います。何はともあれ、無事に設営を終えることができてよかったです。参考:https://twitter.com/hiyopenzoo/status/1923915823653253168頒布数について頒布部数は、予約が9部に対して、現地では合計56部でした。(2作品合計での概算、数部の誤差はあるかもしれません)「現地は予約数の3倍」が一般的と言われていますが、今回はその約6倍という結果になりました。制作コストの回収には至りませんでしたが、あと1~2回出展すれば売り切れるのではないか、という感触は得られました。参加者層について体感ですが、ブースに立ち寄ってくださった方の半数以上が購入してくださいました。少し意外だったのが、『シャイニングシティ』の方が多く頒布できた点です。デッキ構築型のゲームを知っている方はほぼ購入してくださり、「デッキ構築で1000円なら、とりあえず買ってみるか」という方も多かった印象です。一方で、『ぱぴぃ☆すたあず』はトリックテイキング(トリテ)ながら少しクセのある内容なので、カジュアルなトリテを求めている方からは外れやすく、かといってトリテ上級者には「1トリック2枚出し」があまり響かなかったようです。これは企画段階でトリテのトレンドを把握できていなかった今後の改善点です。ただ、誤解してほしくないのは、「だからつまらないゲーム」というわけではありません。“今求められているトリテ像と少しズレていた” という意味です。なお、テストプレイ時には普段あまりボードゲームをしない方にもプレイしてもらい、「説明は難しそうだけど遊ぶと分かりやすい」「組み合わせを考えるのが楽しい」といった感想をいただいていました。普段遊ばない人には新鮮ですが、ゲムマに来る少し目の肥えた人には、あまり刺さらない作品だったかもしれません。価格面に関しては、1000円(シャイニングシティ)でも1800円(ぱぴぃ☆すたあず)でも、それほど差を感じませんでした。テーマの違いもあるので一概には言えませんが、簡単な説明やパッケージを見て「ぱぴぃ☆すたあず」を買ってくださった方もいたので、「2000円くらいなら気になったら買う」という層は一定数いるようです。また、『シャイニングシティ』はキャラメル箱仕様でしたが、それによるマイナス評価は特に感じられませんでした。店舗販売なら目立ちにくいかもしれませんが、今回は設営にも力を入れたことがプラスに働いたと思います。総じて、・価格が2000円以下であれば、価格よりも内容の好みが重視される・キャラメル箱であっても大きな問題はないという手応えを感じました。今後は、1500円前後の軽量ゲームを中心に制作していこうと考えています。当日の頒布について私たちは、積極的な声かけはせず、興味を持ってくださった方に説明を行うスタンスでした。一方、近くのブースの方はかなり積極的に声をかけ、目ざとく立ち上がってビラを配るといった動きもありました。どちらが正解というつもりはありませんが、その影響で、せっかく設営を見て足を止めかけた方が、足早に離れてしまう場面が何度かあり、正直残念に感じました。とはいえ、こればかりは運の要素もあります。むしろ私たちのブースは入口付近という好立地だったこともあり、恵まれていたと思います。こういうのも含めて、現地ならではの“味” だと捉えているので、「まあ、仕方ないか」と受け止めています。釣り銭について *5月21日追記過去開催の情報を見ていると「開幕1万円出された!」というのを見かけたので、釣り銭は多めに持っていきました。といっても100円、500円は元々溜めていたので、特に準備で手間取ることはありませんでした。内訳は次の通りです。(頒布物は1000円、1800円、左記セット2500円の3つ)100円 100枚500円 15枚(札切れのための予備)1000円 30枚5000円 4枚結果的に5000円札を1回見ただけで、あとはちょうどか2000円くらいでした。100円玉が少し減ったくらいなので、50枚ほどあれば大丈夫だと思いました。イベント中もスタッフの対応がいい先ほどはイベント開始前の話でしたが、イベント中もスタッフの対応は素晴らしかったです。近くのブースで突発的に行列が発生する場面がありました。(後日調べたところ、予約キャンセル分の解放待ちだったようです)その際、スタッフの方がすぐに状況を察して現場に来られ、列形成の誘導をしていたのがとても印象的でした。運営の手厚さと対応力の高さを感じました。当日の交流何人かの方から「記事見ました」「とがった意見でしたね」と声をかけていただきました。ほとんどは記事公開前から相互に認知していた方でしたが、一部は初めましての方もおられて、なんだか照れくさかったです。中でも「ゲームには興味があるけど、試遊してみないと分からないから買わない」と言ってくださった方がいて、その言葉が特に印象に残りました。「雰囲気に流されず、しっかり作品に向き合ってくれている」と感じて、嬉しくなりました。(正直、少し泣きそうでした……)企業ブースの対応企業ブースですが、他ブースと間違えてしまったのに笑顔で対応、その後道案内までしてくださったところもいてすごく優しかったです。一方で、予約表で個人情報が見えてしまっているところもありました。その企業がいくらいいものを出していても、情報の扱いが雑なところはちょっとなー…と思いました。参加側としてはとても良いイベント入場チケットは電子で1500円。最初は少し高めかな?と思いましたが、実際にはさまざまなイベントが行われており、購入したゲームをその場で遊べるフリースペースもありました。この価格であれば、ボードゲームカフェと比べても大差なく、試遊目的でも十分に元が取れる内容だったと思います。心境の変化ゲムマに対する印象当初、私たちが思い描いていたゲムマのイメージとは少し違っていました。ですが、実際に参加してみて、「今のゲムマ」はあれはあれでよかったと思えたので、以前抱いていたような不満はなくなりました。ただそのうえで、「ゲムマが掲げている理念」と「現在の実情」にギャップを感じたのも事実です。今回の参加を通じて、ゲムマ以外にも魅力的なボードゲームイベントがあることを知ることができたのも、大きな収穫でした。今回の出展で、自分たちの実力不足を感じた部分もあれば、手応えを得た部分もありました。そのため、もう一度ゲムマに出展して一区切りをつけようと思っています。そのうえで、今後は別のイベントに参加していきたいと考えています。低価格を掲げている理由最近、こちらの記事のアクセスが増えているようで、もしかすると一部誤解されているかもしれないと感じたので、改めて補足します。https://ci-en.net/creator/25744/article/1422684私たちがコストを意識しているのは、「稼ぐため」でも「赤字を避けたいから」でもありません。冷静に考えればすぐに分かることですが、仮にお金を稼ぎたいだけなら、本業や日雇いバイトをした方がはるかに効率的です。そうではなく、「お金をかければ質が上がる」のは当然と考えており、あえて制限を設けてやるのが楽しいと思っています。「ボードゲーム制作はお金のかかる趣味」と言われます。確かに、自作するだけでも印刷費や素材費などで数万~十数万円かかることもあります。でも、その金額で半年〜一年、それ以上にわたって遊べると思えば、コストパフォーマンスはかなり良いのではないでしょうか?そして、限られた予算(リソース)の中で創意工夫を凝らすことに、私たちは面白さを感じています。何より、手持ちのリソースを最大限活用するように割り振るプロセスってゲームみたいで楽しいと思いませんか?雪辱を晴らしたチームとしては初出展ですが、はやと🐧個人は過去にゲムマに出展したことがあります。そのとき売れたのは、たった1部でした。参考:https://ci-en.net/creator/25744/article/1408326その経験がショックで、長らく創作から離れていました。とはいえ、完全にやめたわけではなく、unityroomではいくつかブラウザゲームを公開していました。ただそれも、「unity1week」や「VTuberのファンゲーム」といった、ある種 下駄を履かせてもらっている 状態での創作活動でした。今回のように、自分たちの一次創作で、しかも50部以上も売れたというのは、私たちにとっては十分すぎるほどの成果です。そして何より、「これからも創作を続けていける」という自信につながりました。記事を公開した影響前回の記事は、私たちの想定を超えて多くの反響をいただきました。内容に賛同する声もあれば、疑問や指摘をいただく声もあり、体感としては賛否半々といった印象です。ポストや引用RTにはすべて返信させていただきました。また、可能な限り空リプも確認させていただいています。ここでは、まず良かった点、次に寄せられた反応に対する私たちの考えをまとめたいと思います。良かったこと出展を考えている方に届いたことこれは、まさに私たちが一番届けたかった層に届いたということで、本当に嬉しかったです。ただし、私たちの感覚によるもの、n=1の結果 に過ぎません。決して鵜吞みにせず「一例」として捉えていただき、最終的な判断はご自身でしていただきたいです。他県のイベント情報を得られたこと特に北海道のイベントについて、複数の方から反応をいただきました。もともと興味はありましたが、距離の問題で参加を迷っていました。今回のやり取りを通じて、実際に足を運んでみたいと思えるようになりました。まだ具体的な予定は立てていませんが、26年のどこかで北海道イベントに参加することを視野に入れ、準備を進めていこうと思います。見かけた意見に対する私たちの考え宣伝目的では?公開後、15万インプレッションほどの反響をいただきました。ただ、それにより増えた予約数は1件のみです。参考までに、X(旧Twitter)でのプロモーション投稿は1000インプレッションあたり約400〜650円と言われています。これを元に計算すると、あの記事がもし宣伝目的だったなら5万円超の広告費に相当する計算になります。また記事の内容から、フォローはしても作品自体に興味を持つようなものではないと思いました。総じて何も考えずに軽々しいことは言わないほうがいいのでは? と感じました。あと宣伝目的なら、この記事も伸びるでしょうね。時期的には、紹介動画がアップされたタイミングで予約が増えていたので、そちらの影響が大きかったと思われます。みんなで協力していこう、という方々の善意や努力を踏みにじるような発言は控えたほうがいいと思います。(出展ハードルが高いことについて)チャック横丁があるよ今回、初めてチャック横丁に足を運びました。事前には「小規模サークル向けの出展スペース」として名前だけ知っていたのですが、実際に現地で見て感じたのは、「この配置、本当に大丈夫?」という違和感でした。特に印象的だったのは、企業ブースに挟まれるような形で設置されていたこと。物理的な通行量だけでなく、心理的にも非常に厳しい環境に見えました。特に1日目は片側が完全に壁を向いていたため、せっかくのイベントなのに疎外感を感じてしまうのでは?と思いました。これに対して・昔は違った・自分のときは○○部売れた・気軽に出展できるのが魅力・すごいサークルは成果を出しているといった反論が返ってくるのかもしれません。出展者側からすると「昔は違った」はあくまで運営側の都合であり、こちらにとっては今回が最初で最後の出展になるかもしれない。また、「○○部売れた」話は、その人の努力と実力の成果であり、環境が違えば当然結果も変わります。「気軽に出展できる」といっても、それは出発点であって、その後に本気で創作に取り組むからこそ、ちゃんとした環境で展示・頒布したいというのが本音です。そして「すごいサークルは成果を出している」ことも事実ですが、それは配置やシステムが優れていたからではなく、彼らの努力の賜物でしょう。出展者が最大限の努力をしている中で、運営側の配置や環境がその足を引っ張ってしまっているとすれば、それはやはり見直しが必要ではないでしょうか。チャック横丁が本来目指している“創作支援”の理念があるならこそ、出展者が報われるような環境整備にもう一歩踏み込んでほしいと強く感じました。出展するなら事前調査して当然/まずは1回参加してみるべきでは?このご意見については、まさにおっしゃる通りだと思います。曜日ごとの傾向などは、調べればすぐに分かったことですし、その点は私たちの反省すべき部分です。ただ、そのうえで改めて「出展の目的って何だろう?」 と考えました。私たちは「ゲムマに出たい」という気持ちよりも、「自分たちのゲームを見てほしい/届けたい」という思いが先にありました。これまで参加してきた他の即売会では、曜日による違いをほとんど感じたことがなく、実際にゲムマに何度も参加している知人からも「そんなの気にしたことないよ(笑)」という声を聞いていました。また、「初参加では?」というご指摘も見かけましたが、私たちは一般参加としては何度かゲムマに足を運んでいますし、チームとしては初出展ですが、はやと🐧個人は過去に出展経験もあります。確かに、その出展は2010年代・関西開催が始まったばかりの頃で、以降はライフスタイルやコロナの影響でしばらく離れていましたが、まったくの初参加というわけではありません。楓子🐣もゲムマ以外では、出展者として「同人イベント」や「コミケ(共同出展)」に参加した経験があり、一般参加では「デザインフェスタ」「博物ふぇすてぃばる!」「ワンダーフェスティバル」などにも行ったことがあります。それらのイベントでは、ある程度SNSで宣伝をすることはありますが、ゲムマほど本格的に告知が求められる印象はなく、「ゲムマ特有の空気感」には初心者がすぐに気づくのは難しいのでは……とも思いました。そうした背景があって、今回の出展を通じて、以前との印象の違いや新たに感じたギャップが、私たちの感想にも影響していると感じています。その他Xの雰囲気私たちは今回、社会人チームとしてボードゲームを制作し、ゲームマーケットに初出展しました。時間や資金にある程度の余裕があったからこそ、なんとか形にできたし、反省点も含めて「次はこうしたいね」と前向きに考えられています。これがもし、学生チームだったら?限られた予算と時間、慣れない制作環境のなかで、ようやく完成させた初めての作品。それをSNSで「初出展はボドゲの宝」なんて言葉とともに称賛しながらも、いざ蓋を開けてみれば、事実に基づかない批判やあら探しが飛び交っていたとしたら……。それを目にしたとき、「ちょっと怖いな」と感じてしまいました。特に気になったのは、そうした否定的な発言をしていたのが、ただの匿名アカウントではなく、フォロワー1000人超のボードゲーム制作者や、ある程度名前の知られた人たちだったことです。もちろん、意見を言う自由はありますし、批評がすべて悪いわけではありません。でも、初出展者が目にしやすいタイミングで、大人げない言い回しや攻撃的な表現をあえて使う必要があったのでしょうか。創作は、本来もっと自由で楽しいものであるはずです。特にボードゲームは、「自分の面白い」を形にして、それを誰かと共有し、一緒に楽しむことができるものです。ゲームマーケットは、そうした「創作の場」だと感じています。私たちも、最初から長く続けるつもりはありませんでした。ただ、自分たちのアイデアを形にしてみたかっただけです。でも、SNS、とくにXでのやりとりを見ていると、「この界隈、ちょっとギスギスしてるな」と感じざるを得ません。ゲームマーケットそのものはとても素敵なイベントでした。来場者や他の出展者も温かく、交流も多くて「また出してみたい」と思える場でした。ただ、それに付随する「Xでのゲムマ活動」には、少し距離を置きたいなと感じています。批判も感想も自由。だけど、誰かの「初めての一歩」を萎縮させるような空気が広がってしまっているなら、それは一度立ち止まって見直すべきではないかと、私は思います。前回の意見に至った経緯ボードゲームを作って、試遊会やイベントに出る中で、何度も耳にした言葉があります。それが「土曜がメイン、日曜はおまけ」というフレーズです。最初は「へえ、そういう傾向があるのか」と軽く受け止めていました。でも、何度も繰り返し言われるうちに、だんだん引っかかるようになってきました。じゃあ、日曜しか出られない人は、最初から“外れ枠”なんでしょうか?そう言われているようで、正直、あまりいい気分ではありませんでした。私たちはビジュアル面にも力を入れています。それを話しても、「ふーん」と興味なさげな反応だったり、「でもゲームの中身は?」と、まるで“見た目だけで勝負してる”と思われているような反応を受けることもあります。中には、明らかに上から目線で「イラストや動画は外注でしょ?」といった態度を取ってくる人もいました。(実際には、私たち2人で全て制作しています。あえて言えば、YouTubeに公開している動画の声だけは依頼しましたが、編集はすべて私たちです)そして、それを言ってきた人たちを見てみると、結局イラストは外注していたり、凝ったデザインに頼っていたりする。別にそれが悪いわけではありません。お互い得意なところを活かせばいいはずなのに、なぜかこちらだけが軽く見られているようで、納得がいきません。SNSでも「土曜メイン」という言葉をよく見かけます。特にXでは、出展前の宣伝活動をしていると、自然とそうした発言がタイムラインに流れてきます。それを見てしまうと、日曜組としては「なんか損してるのかな」と不安になり、モチベーションも下がります。でも、それについて「違和感がある」と言おうものなら、「たかが1日違いで被害者ヅラするな」だの、「じゃあ土曜に出せば?」といった反応が返ってきます。それって、議論でも対話でもなく、ただの押しつけや分断ですよね。最初は純粋に「面白いゲームを作って出してみたい」と思って飛び込んだ世界だったのに、今では界隈全体に息苦しさを感じています。イベントそのものは楽しいし、直接会って話すといい人たちも多いです。でも、Xを通した「空気」のようなものが、どんどん創作への熱意を削いでいきます。ボードゲームを嫌いにならないためにも、対策が必要かもしれません。ネガティブな記事の公開良くありませんよ「ネガティブ」と表現したものの、あの記事が本気で否定的に受け取られるとは思っていませんでした。意図としては、「人によっては少し気になる内容かもしれませんよ」という注意喚起の意味合いで、「看板」のように使ったつもりでした。とはいえ、そうした意図が十分に伝わらなかったのは事実で、表現方法には改善の余地があったと思います。これは、どちらが悪いという話ではなく、表現と受け取りのズレによるものと思います。私たちは、特定の誰かを攻撃する意図は一切なく、一つの視点として提示し、議論のきっかけになればと考えて発信しました。SNSで深い議論をするのは難しいこともありますが、だからこそ多様な視点が交わることで、互いの考えを見直したり深めたりするチャンスにもなります。そうした建設的な意見交換こそが、進歩や成長に繋がると信じています。誤解が生まれたことは残念ですが、それに対して皮肉や感情的な反応が返ってくると、建設的な対話にはつながりにくいのではないでしょうか。特にXのようなアルゴリズムベースのSNSでは、ネガティブな反応を示すほど関連投稿がタイムラインに表示されやすくなる、という逆説的な仕組みがあります。見たくない投稿に対しては、反応せずにミュートやブロックを利用する方が効果的です。(ミュートはミュートで、あまり機能がよくないという面もありますが…)異なる意見に触れること自体がストレスになるような環境であれば、もしかしたらSNSという場自体が合っていないのかもしれません。意見を述べる自由と、受け取る自由。両方があるからこそ、SNSには価値があると私は思っています。ゲムマ直前にあの記事を上げるのは良くなかったのでは?出展者の立場を考えれば、イベント直前は宣伝に注力する大切なタイミングであることは理解しています。その中であの記事を投稿したことで、ノイズになってしまったことは率直に申し訳なく思います。特にイベントを楽しみにしていた方や準備に忙しい出展者の方にとっては、水を差されたように感じたかもしれません。そこは配慮が足りなかったと反省しています。また、「ゲームマーケットとは何だろう?」と初めて検索した方が、あの記事を最初に目にした場合、マイナスの印象を持たれた可能性も否定できません。これを書いている5月20日現在、Google検索しても上位に出てきてしまうため、たまたま興味を持った方にとっては、よくなかったかもしれません。 ただ一方で、発信した内容自体は特定の誰かを否定したり、攻撃したりするものではなく、あくまで一つの視点として提示したものでした。言葉の選び方やタイミングには問題があったかもしれませんが、内容としては建設的な議論の種になると思っていたし、実際そういう意見交換ができる場であってほしいという期待もありました。それら含めて「なぜ良くなかったのか」を具体的に指摘していただければ、こちらとしても改善の余地がありました。「タイミングが悪い」という指摘はありましたが、それ以上の具体的なフィードバックが少なかったため、「特定の誰かを中傷しているわけでもないし、公開の時期も私たちの自由では?」という気持ちがありました。これが「初めて興味を持った人が、あの記事で来場を躊躇するかもしれません。表現を変えるか、イベント後の公開を検討しては?」といった言葉をいただけていたら、私たちも立ち止まって再考できたかもしれません。制作の裏側、実態を発信することで、出展の一助になると考えていました。その結果、ボードゲームに興味を持つ人のきっかけを潰してしまうのは本意ではありません。長く続けたほうが結果が出る、という言葉について「長く続けたほうが結果が出ますよ」という言葉をもらったとき、「それは当たり前では?」と感じました。努力の継続が成果に繋がるというのは、言われなくても理解しているつもりでした。だからこそ、その言葉をあえてこちらに向けて言われたとき、「え?もしかしてそこから説明しないといけないのか?」という軽いショックのようなものを感じました。それがすでにある程度前提を共有できていると思っており、そのうえで発信していました。もちろん、相手には悪意はなかったと思いますし、励ましの意図があったのでしょう。でも、それだけに、前提のズレがあると話がすれ違い、虚しさを感じることがあります。例えるなら、山の八合目あたりにいる状態で「どこから登れば頂上に早く着けるか」と相談しているのに、「山は上に行けば行くほど高くなるんですよ」 と言われるような感覚です。これは相手が悪いわけではなく、コミュニケーションの難しさだと思います。その人にどこまで共有されているかを見極めることが大事なのかもしれません。たぶん、相手にとっては善意だったし、特にXという文字数が限られる中、シンプルで分かりやすい言葉を選んでくれたのだと思います。でも、その善意が本当に相手の立場を理解したうえでのものかどうか――そこに少し疑問を感じた瞬間でした。インフルエンサーに頼んでいる、矛盾している「インフルエンサーに頼んでいる、矛盾している」まず明確にしておきたいのは、私たちはインフルエンサーに依頼することを否定したつもりはありません。むしろ影響力のある方に情報発信を依頼するのは、一般的な手法です。そのうえで、私たちは動画制作なども楽しんで行っているので、自分たちでやりたい、という気持ちがあること、インフルエンサーの宣伝力は強いということを再認識しただけにすぎません。もし本気で完売を目指す、あるいはボドゲ制作を職業にしているのであれば、インフルエンサーに依頼するかもしれません。またブログや動画で取り上げていただきましたが、それらはすべて無償、善意によるものであり、そのような相互扶助の関係が非常に温かいと、当初は思っていました。また、批判するのであれば、記事や投稿内容をよく読んだ上で意見をいただけると助かります。タイトルや他人の反応だけを見て反発してしまうと、対話や批評としての深みが生まれません。「自分たちの宣伝不足」と「インフルエンサーの宣伝力は強い」というのは両立することですし、そこから「インフルエンサーを否定する」というのは論理の飛躍です。また、仮に内容に反対したいという思いがあるにしても、まずはその対象となる記事や発信内容にきちんと目を通してから反応するのが最低限のマナーではないでしょうか。私たちとしても、建設的な議論や批判は歓迎していますし、それによって得られる気づきや成長も多々あると考えています。しかしながら、記事を読まずにタイトルや他の人のポストにそのまま流されるだけでは、対話や批評の域に達しておらず、単なる表層的な反発にとどまってしまいます。ですので、「インフルエンサーに頼んでいる=ダメ」あるいは「頼んでいるから批判されて当然」という短絡的な構図ではなく、どういうメッセージが発信されているのか、どんな背景や目的があるのかに目を向けた上で意見を交わしていきたいと願っています。空リプなど直接的に言わないのであれば、こちらとしても干渉するつもりはありません。ですが、引用されてしまうと見ることができるため、私たちに向けて発信されたと受け取ることができます。「そんな意図なかったのに」「引用まで反応するのはそっちの勝手では?」と思われるかもしれませんが、それは私たちも同じように感じたことです。お互いに、その気持ちを忘れずにSNSを使えたら嬉しいです。
- 2025/5/21 1:27
- ひよぺん幼稚園Gamezoo
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- [ゲームマーケット2025春]ゲムマ2日目の感想*ポジティブのみ
- 概要この記事では、5月18日に出展したゲームマーケット2025春の感想をまとめます。本記事ではポジティブのみの感想で構成されているので、安心して読み進めてください。私たちは2人チームのサークルで出展しました。この記事では、まず共通の感想を紹介し、その後にメンバー個別の感想をまとめています。 共通の感想・年齢対象外の小さなお子さんからも「かわいい」と言ってもらえて、ビラも喜んで受け取ってもらえたのが印象的でした。・同人即売会で経験した「お互いに義理で買い合う」ような雰囲気がなく、「本当に欲しいと思ってくれた方が手に取ってくれる」環境だったのが、とても心地よく、嬉しい体験でした。・動画を準備したり、自然と視線が動くレイアウトにしたり、当日に興味を工夫をたくさん詰め込みました。特に「のぼり」「ビラ」の準備は初めてだったので、実物が届いたときはワクワクしました!実際に、当日その場で初めて作品を知ってくださった方にも興味を持っていただき、多くの方に手に取っていただけたのがとても嬉しかったです!立地にも恵まれて、たくさんの出会いがあったことに感謝しています。またのぼりがあると、ブースの位置が遠目からでもわかりやすくてよかったです!・最近のゲームトレンドも、なんとなく掴めた(気がする)!・オンラインで遊んでいるTRPG仲間に、現地で直接会えたのが最高でした。・会場全体が広く、特にブース裏のバックスペースに余裕があったのがとても快適でした。・取り置き予約してくれた方が、開場と同時に真っ先に来てくださったのが嬉しかったです。(でも予約してるんだから、もっとゆっくり来ていいのに〜」という気持ちもありました笑)。・フリースペースも活気があって、全体的に楽しい雰囲気でした。・ファミリー層にも「子供も含めたゲーマー家族」「普段ボドゲ遊ばないけど低学年の子供と遊びたい」など層の違いを感じました・外国人の方にも興味を持っていただたき、手に取ってもらえたのはうれしかったです。 楓子🐣の感想・イラストを「かわいい!」と言ってくださる方や、「依頼したいのでアカウントを教えてください」と言っていただけたことが、とても嬉しかったです。 はやと🐧の感想・現地で初めて作品を知ってくれた方にも興味を持っていただけて、特に「シャイニングシティ」は反応が良かったです。ドミニオンをご存じの方が多かったのもあって、話が弾みました。・説明を熱心に聞いてくださる方が多くて、説明する側も楽しかったです。特にカードを見て「なるほど!」「しっかり考えられてる!」という生のリアクションが得られたのは、制作者冥利に尽きました。 次回の改善点・展示用のゲームに興味あるが迷っている人がいたので「手に取って見てください」の札を作るべきだった。⇒ビラについては「ご自由にお取りください」って手書きの紙を書いてからは、そこそこ持って行ってもらえました。・「オンライン対応(ユドコネ対応)」の札も準備しておくべきだった。⇒設営レイアウトが決まったのは5月上旬で、ユドコネの機能公開は5月14日だった。機能公開を見た瞬間「オンライン版も同梱すれば喜ばれるのでは!?」と思い対応したため、レイアウトまで気が回らなかった。参考:・サークルさんの説明を受けてから買いたいと思っていたのですが、出展者側だとブースを離れづらく、見て回る余裕がありませんでした。⇒事前に予約&目星をつけたブースだけで精いっぱい。あと撤収済みや行き忘れのブースがあったので、次回はタイムスケジュールも考えて動きたいです。 最後に!先日投稿したこちらの記事👇についてたくさんのコメント、ありがとうございます!皆さんのゲムマ熱、ひしひしと伝わってきました🔥出展前に感じていたこと、そして実際にゲムマ本番を迎えたうえでの感想については、改めてまとめようと思っています。また、皆さんの感想を踏まえた私たちなりの考えも書かせていただく予定です👀✨
- 2025/5/19 0:53
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- [ゲームマーケット2025春]ゲムマと私たちのすれ違い
- 概要この記事では、ゲームマーケットに初出展するまでの体験を、私たちが感じたリアルな肌感覚でまとめています。一言でまとめると「ゲムマ以外にも選択肢がある今、無理にこだわらなくてもいいかな」と思いました。もちろん、ボードゲーム制作は楽しいですし、その過程でいろいろな人と交流することができました。新たな仲間ができ、インスピレーションを与え合いながら、良い関係性を築けたのは大きな収穫です。ただ、ゲームマーケットが目標の1つだったのですが、実際に参加してみて、肝心のイベントや雰囲気が思っているものと少し異なっている、と感じました。多少ネガティブに感じる部分もあるかもしれませんが、初出展ゆえの率直な感想として書いています。これから出展される方の参考になれば幸いです。1. 運営とのやりとりに不安があった当選後の入金で不明点があったため問い合わせたのですが、返信がありませんでした。結果として無事に振込できましたが、「振込名義が自由」というのはちょっと不安でした。また、出展者向けの手引きが公開されたのも4月中旬と、やや遅めの印象です。特にブースの高さ制限など、展示に関する重要な情報が直前まで分からなかったのは、準備の面で負担に感じました。⇒Xでご指摘いただいたところ、出展申し込みページに記載ありました。こちらの確認不足により誤った情報を発信してしまいました、大変失礼いたしました。 参考:https://gamemarket.jp/entry 2. 「ゲムマは当日だけではない」と気づいた私たちは「ゲムマ当日に多くの人に知ってもらう」という意気込みで準備してきましたが、どうやらゲムマは事前の試遊会や宣伝活動がとても重要なようです。イベント当日はあくまで「これまでの集大成」であって、そこまでにどれだけ認知されるかが、大きく影響すると感じました。例えばこちらのポストは私も反応したのですが、当初は背景があまりわかっていませんでした。https://twitter.com/burstofmana/status/1911632637686632730おそらく「ゲムマは新たなゲームを発掘する場」ではなく、「事前に注目していた作品を購入する場」として機能している部分があるのだと思います。全体的に、思っていたよりも商業的な側面が強く、「一期一会」の楽しさを大切にしていた私たちとは、少しギャップを感じました。3. そもそも勝負の土俵に立てない上記と関連する内容ですが、特に大きく感じたのは、事前の試遊会イベントの影響です。一般参加者が来場される試遊イベント、特に「フォアシュピール」への参加は必須という印象を受けました。(実情はわかりません、気づいた時には募集終了しており、不参加だったので)こうした情報に触れるタイミングが遅れたことも含め、初参加者にはなかなか厳しいハードルがあるのだなと感じました。また、ゲムマ自体にも日程による空気の違いがあるようです。土曜がメイン、日曜はファミリー向けという印象で、X上でも土曜出展が多く、日曜出展は少ないように見受けられました。実際「土曜出展なら…」というコメントも何度かいただきました。特に今回は、日曜半卓が1割引だったのもあり、私たちみたいに何も知らない人はとりあえず日曜出展にしたのではないでしょうか??4. 「面白い」よりも「面白そう」が好まれる私たちはできる限り自作で仕上げており、ルール説明の動画や、画像でのわかりやすい宣伝にも取り組みました。(依頼したのは肉声ナレーションと、各種印刷会社です)他サークルでは行っていないことをやってきた自負はありますが、それでもあまり注目されず、少し埋もれてしまった印象があります。一方で、有名なインフルエンサーに紹介されている作品は、非常に多くの反応を集めていました。私たちの動画がそうした影響力に勝てるとは思っていませんが、やはり「お金をかけて目立たせる」重要性を実感しました。手前味噌になりますが、ゲーマー向け・カジュアル向けの2作品を出し、動画・画像を駆使して丁寧に情報発信してきました。初出展でここまでできるサークルは、決して多くないと思います。とはいえ、逆にいえば「コストをかければ初出展でも注目される」という側面もあり、捉え方次第かもしれません。5. 公式サイトがちょっと使いづらい過去に外部から攻撃を受けた影響があるかもしれませんが、公式ブログの編集機能やデザインの自由度が低いのは少し残念でした。私たちはデザインにも力を入れているので、それを活かしきれないのはもったいなく感じました。また、これを書いている現在(5月13日)公式サイトが重くなかなか開くことができません。これが毎回起こるような恒常的な問題であれば、運営側で何らかの対策を講じていただけるとありがたいなと感じます。(自作のWebサイトがあるので、そちらみていただけるとうれしいなー)6.運営側にもっと「盛り上げよう」という姿勢が見えると嬉しい「ゲムチャレ」など魅力的な企画もあるのですが、公式からの情報発信が少なく、参加したことでどれだけの効果があるのかは正直分かりづらかったです。また、出展情報などから初出展かどうかは把握できると思うので、初出展者をまとめた特集ページとか組んでいただければいいのにな、って感じました。出展者側で工夫した結果、今の事前宣伝で勝負が決まる、本末転倒な空気感になった気がします。出展してよかったことSNSで発信したことで、いろんな方とつながり、リアクションをいただけたのはとても嬉しかったです。取り置きのご連絡が来るたび、ふたりで喜んでいます🐣🐧こうして文章にまとめると、私たちが想像していたゲムマと、現在の姿で、少しズレがあったのだと思いました。まとめ私たちが想像していたゲムマは、コミケみたいな同人即売会のアナログゲーム版でした。作品の質に差はあれど、それぞれの熱意や「表現したい気持ち」がにじみ出るような、そんな場をイメージしていました。なので当日、一期一会で出会ったゲームに惹かれ、頒布いただくものを期待していたのかもしれません。まだ本番を迎えていない段階ではありますが、この印象がどう変わるか、あるいはそのままなのか、自分たち自身でも楽しみにしています。一方で、購入者としての立場から見ると、とても魅力的な場だと思います。試遊会で何作品か遊ばせていただきましたが、どれも商用で並んでいてもおかしくなような、遊んでいて楽しいゲームばかりでした。今回の出展を通じて「どんなゲームを作りたいか」「どこで届けたいか」が明確になってきました。ゲームマーケットだけがすべてではないと感じることができたのは、今後の活動にとって大きな一歩だと思っています。初出展サークルとしての正直な感想を、包み隠さず記しました。ゲームマーケット終了後には、改めてその後の感想も発信できればと思います。これから出展を考えている方の、何かの参考になれば嬉しいです!
- 2025/5/12 0:08
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- ゲームマーケット初出展で1部売れた話【ひよぺん幼稚園】
- 【 概要】はやとは過去にゲームマーケットに出展したことがあります。出展経験ゼロ、制作経験ゼロ、チームもバラバラという状況での出展。結果として、販売数はわずか4部、そのうち3部は身内が買ってくれたものでした。この記事では、当時のことを振り返りながら、初出展で得られたものについて書いてみます。 【 制作経験ゼロ。スタートは「孤独な戦い」】私が所属していたのは、ボードゲーム好きが集まる大学のサークルでした。ただし、普段の活動は「遊ぶだけ」で、制作の経験がある人はゼロ。しかも、10人いるメンバーのうち、半分は活動に参加しない幽霊部員。そんななか、「サークルを"部"に昇格させるために、実績が欲しい」 という理由で、ゲーム制作に挑みました。しかし、メンバーのモチベーションは低く、大半の作業は私ひとり。イラストのラフやテストプレイを手伝ってくれる程度で、ルール制作やデザイン、印刷やその他事務手続き、すべて私ひとりで手探りの作業でした。 【 絵が描けないからCADで作成】「せっかくなら、多人数で遊べるゲームを」そう考えて3〜5人用のカードゲームを制作しました。今振り返ると、初制作は2人用にすべきだったと反省しています。カードは50枚、すべてイラストが異なる完全オリジナル仕様でした。私は絵が描けなかったため、大学の講義で学んだCADを使って無理やりイラストを作るという手段で乗り切りました。 【 正直、ゲームは面白くなかった】頑張って作ったものの、完成したゲームはまったく面白くありませんでした。今でこそ「早めに方向転換する勇気が大切」と思えますが、当時は「ここまで作ったんだから、もう後戻りできない」と突き進んでしまいました。実際、制作時間の大半はイラストに費やしており、イラストを流用してルールを作り直すという選択肢が選べませんでした。仲間ともっと相談できていたら、違う未来もあったかもしれません。 【 袋詰めは会場で】やるべきことを「あとでやろう」と後回しにしていた結果、気がつけばゲームマーケット前日になっても完成していない状態に。最終的には、前日徹夜でカードの印刷と準備を進める羽目に。カードは自宅のプリンターで印刷し、名刺サイズの用紙を使って1枚ずつカット。袋詰めもすべて手作業で行いましたが時間が足りず、袋詰め作業は会場で行うことになってしまいました。当初は10部の販売を想定していましたが、印刷ミスで完成したのはわずか5部。そのうち1部は見本として運営に提出したため、実際に販売できたのはたったの4部だけでした。なお、当時は「チャック横丁」の仕組みがなく、一般ブースで出展しました。そのため、小規模かつ手作り感満載の作品にもかかわらず、本格派サークルと肩を並べての出展となりました。チャック横丁とはゲームマーケットの出展プランの1つ。気軽な出展を促すため「外箱なしの袋に入れたゲーム」を出展する形式です。 【 3部は身内に、複雑な気持ち】出展した4部のうち、3部は身内が買ってくれたものでした。これは人によるかもしれませんが「ゲーム自体に興味があったわけではなく、“応援の気持ち”で買ってくれた」というのが分かってしまうと、あまりいい気持ちはしませんでした。たとえそれが、面白くないゲームだったとしても、です。今ではどのような形であれ買っていただけるのはうれしいですし、興味ない人でも楽しめるゲームを提供する、という気持ちが強いです。 【 「人気」と「空気」のギャップを痛感】出展側から見ると、人気の差が明確でした。人気サークルには開場直後から列ができ、午後を迎える前に完売して撤収するブースもあるほどでした。また、当時は来場者も出展者も圧倒的に男性が多く、コスプレした女性の売り子がいるブースは、それだけで目立っていました。私たちのブースはというと……ほとんどの来場者に素通りされ、立ち止まる人はほとんどいませんでした。右隣の人気ブースには長い列ができ、列の一部は私たちのブースの前にまでかかるほど。目の前に人がいるのに、誰にも見向きもされない──そんな存在していないような時間が続きました。 【 たった1人のお客さん】夕方になり、撤退を始めるブースが増えるころ、ある小学生くらいの男の子と、そのお父さんが通りかかりました。親子連れの来場者は珍しかったので、印象的でした。一瞬、少年はこちらを見ましたが、すぐに立ち去りました。しばらくして、少年がひとりで戻ってきて、遠巻きに私たちのブースを見ていました。出展から5時間、初めて興味を持ってくれたお客さんでした。「値下げしてでも届けたい」という気持ちもありましたが、「途中で値段を下げるのは良くない」という意見にまとまり、そのまま固唾をのんで待っていました。結局、少年は立ち去ってしまいました。悲しかったですが、誰かひとりでも興味を持ってくれてうれしかったです。――そしたらその少年が目の前まで来て「1つください」と、お金を差し出してくれました。販売部数こそ少なかったけれど、あの光景は今でも覚えています。「自分のゲームを、誰かが“欲しい”と思ってくれた」。それと同時に「制作者でも面白くないと思ったゲームを、しかも小学生には大金の700円で売ってしまい申し訳ない」という気持ちも残りました。 【 制作経験を、人生の“強み”に】私は就職活動のため、この出展を持ってサークルを引退しました。これが実績として意味があったかわかりません。そもそも部員が少なかったので、自然消滅したかもしれません。ですが、私にとって大きな財産となりました。――たとえば、就職活動では「ゲーム制作経験」が自己PRとしてめちゃくちゃ強かったです。面接官に「カードゲームを自作して販売した」と言うと、かなり興味を持ってもらえました。また、今の活動にもつながっています。現在は「ひよぺん幼稚園」として活動しており、この経験で培った無理をしない制作フローやコンポーネントを減らす工夫を活かしています。また、いろいろな人に遊んでもらいたいので低価格で面白いゲームを第一に考えて制作しています。 【 あとがき】あのとき作ったゲームは正直、完成度も満足度も低いものでした。あの少年も、1度遊んだら2度と遊ばないでしょう。そもそも1度でも遊ばれたかすらわかりません。また、チーム制作の難しさを味わいました。それでも、あの経験があったからこそ「また作りたい」「楽しんでもらいたい」という気持ちは持ち続けています。 📢 情報発信についてひよぺん幼稚園では、毎月の進捗をCi-enで公開しています。その他最新情報はTwitter/Xをご覧ください!
- 2025/4/6 23:44
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- ゲームマーケット2025春出展します&予約フォーム開設【ひよぺん幼稚園】
- 自己紹介初めまして、ひよぺん幼稚園と申します。この度、ゲームマーケット2025春に初出展することとなりました!初出展ながら、2作品を頒布します。それぞれ異なる魅力を持つゲームですので、ぜひチェックしてみてください!出展は5月18日(日)の1日のみです。🏢1作品目:『シャイニングシティ』 【ディストピア】をテーマにした、2人用のデッキ構築型対戦ゲームです。カード総数はたったの16枚!?それでいて、読み合いや駆け引き、複数の戦略が楽しめる、奥深いゲームとなっています。さらに、ゲムチャレ2024対応作品でもあります。【おすすめポイント】・ドミニオンなど定番のデッキ構築に飽きた方・少ないカードでじっくり楽しみたい方・シンプルなのに奥深い駆け引きを楽しみたい方詳しくはこちら🐶2作品目:『ぱぴぃ☆すたあず~ご主人さま、見て!~』子犬のコンテスト会場を舞台にした、2-6人で遊べるトリックテイキングゲームです。1トリックでカードを2枚使う変則的なルールのため、プレイヤー間の駆け引きはもちろん、カードシナジーも意識するユニークなゲームです。ボードゲーム初心者にも好評をいただいており、トリックテイキングでありながら2人から遊べる点も魅力のひとつです。【おすすめポイント】・ボドゲ初心者でも遊べる簡単なゲームを探している方・パーティーや友人との集まりで盛り上がるゲームが欲しい方・かわいい犬🐶が登場する、見た目にも楽しいゲームが好きな方詳しくはこちら 📮 予約フォームを公開しました!どちらの作品も、こちらの予約フォームから取り置き予約が可能です!出展日は5月18日(日)の1日のみです。 📢 情報発信についてひよぺん幼稚園では、毎月の進捗をCi-enで公開しています。その他最新情報はTwitter/Xをご覧ください!ご不明点やご質問があれば、いつでもお気軽にお声がけください。当日、会場で皆さまとお会いできるのを楽しみにしております!
- 2025/4/6 17:00
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