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[ゲームマーケット2025春]ゲムマと私たちのすれ違い
2025/5/12 0:08
ブログ

 概要
この記事では、ゲームマーケットに初出展するまでの体験を、私たちが感じたリアルな肌感覚でまとめています。

一言でまとめると
「ゲムマ以外にも選択肢がある今、無理にこだわらなくてもいいかな」
と思いました。

もちろん、ボードゲーム制作は楽しいですし、その過程でいろいろな人と交流することができました。
新たな仲間ができ、インスピレーションを与え合いながら、良い関係性を築けたのは大きな収穫です。
ただ、ゲームマーケットが目標の1つだったのですが、実際に参加してみて、
肝心のイベントや雰囲気が思っているものと少し異なっている、と感じました。

多少ネガティブに感じる部分もあるかもしれませんが、初出展ゆえの率直な感想として書いています。
これから出展される方の参考になれば幸いです。

1. 運営とのやりとりに不安があった
当選後の入金で不明点があったため問い合わせたのですが、返信がありませんでした。
結果として無事に振込できましたが、「振込名義が自由」というのはちょっと不安でした。

また、出展者向けの手引きが公開されたのも4月中旬と、やや遅めの印象です。
特にブースの高さ制限など、展示に関する重要な情報が直前まで分からなかったのは、準備の面で負担に感じました。
⇒Xでご指摘いただいたところ、出展申し込みページに記載ありました。
こちらの確認不足により誤った情報を発信してしまいました、大変失礼いたしました。
 

参考:https://gamemarket.jp/entry
 

2. 「ゲムマは当日だけではない」と気づいた
私たちは「ゲムマ当日に多くの人に知ってもらう」という意気込みで準備してきましたが、どうやらゲムマは事前の試遊会や宣伝活動がとても重要なようです。
イベント当日はあくまで「これまでの集大成」であって、そこまでにどれだけ認知されるかが、大きく影響すると感じました。

例えばこちらのポストは私も反応したのですが、当初は背景があまりわかっていませんでした。
https://twitter.com/burstofmana/status/1911632637686632730
おそらく「ゲムマは新たなゲームを発掘する場」ではなく、「事前に注目していた作品を購入する場」として機能している部分があるのだと思います。

全体的に、思っていたよりも商業的な側面が強く、「一期一会」の楽しさを大切にしていた私たちとは、少しギャップを感じました。

3. そもそも勝負の土俵に立てない
上記と関連する内容ですが、特に大きく感じたのは、事前の試遊会イベントの影響です。
一般参加者が来場される試遊イベント、特に「フォアシュピール」への参加は必須という印象を受けました。
(実情はわかりません、気づいた時には募集終了しており、不参加だったので)
こうした情報に触れるタイミングが遅れたことも含め、初参加者にはなかなか厳しいハードルがあるのだなと感じました。

また、ゲムマ自体にも日程による空気の違いがあるようです。
土曜がメイン、日曜はファミリー向けという印象で、X上でも土曜出展が多く、日曜出展は少ないように見受けられました。
実際「土曜出展なら…」というコメントも何度かいただきました。

特に今回は、日曜半卓が1割引だったのもあり、私たちみたいに何も知らない人はとりあえず日曜出展にしたのではないでしょうか??

4. 「面白い」よりも「面白そう」が好まれる
私たちはできる限り自作で仕上げており、ルール説明の動画や、画像でのわかりやすい宣伝にも取り組みました。
(依頼したのは肉声ナレーションと、各種印刷会社です)
他サークルでは行っていないことをやってきた自負はありますが、それでもあまり注目されず、少し埋もれてしまった印象があります。

一方で、有名なインフルエンサーに紹介されている作品は、非常に多くの反応を集めていました。
私たちの動画がそうした影響力に勝てるとは思っていませんが、やはり「お金をかけて目立たせる」重要性を実感しました。

手前味噌になりますが、ゲーマー向け・カジュアル向けの2作品を出し、動画・画像を駆使して丁寧に情報発信してきました。
初出展でここまでできるサークルは、決して多くないと思います。

とはいえ、逆にいえば「コストをかければ初出展でも注目される」という側面もあり、捉え方次第かもしれません。

5. 公式サイトがちょっと使いづらい
過去に外部から攻撃を受けた影響があるかもしれませんが、公式ブログの編集機能やデザインの自由度が低いのは少し残念でした。
私たちはデザインにも力を入れているので、それを活かしきれないのはもったいなく感じました。

また、これを書いている現在(5月13日)公式サイトが重くなかなか開くことができません。
これが毎回起こるような恒常的な問題であれば、運営側で何らかの対策を講じていただけるとありがたいなと感じます。
(自作のWebサイトがあるので、そちらみていただけるとうれしいなー)

6.運営側にもっと「盛り上げよう」という姿勢が見えると嬉しい
「ゲムチャレ」など魅力的な企画もあるのですが、公式からの情報発信が少なく、参加したことでどれだけの効果があるのかは正直分かりづらかったです。
また、出展情報などから初出展かどうかは把握できると思うので、初出展者をまとめた特集ページとか組んでいただければいいのにな、って感じました。

出展者側で工夫した結果、今の事前宣伝で勝負が決まる、本末転倒な空気感になった気がします。

出展してよかったこと
SNSで発信したことで、いろんな方とつながり、リアクションをいただけたのはとても嬉しかったです。
取り置きのご連絡が来るたび、ふたりで喜んでいます🐣🐧

こうして文章にまとめると、私たちが想像していたゲムマと、現在の姿で、少しズレがあったのだと思いました。

まとめ
私たちが想像していたゲムマは、コミケみたいな同人即売会のアナログゲーム版でした。
作品の質に差はあれど、それぞれの熱意や「表現したい気持ち」がにじみ出るような、そんな場をイメージしていました。
なので当日、一期一会で出会ったゲームに惹かれ、頒布いただくものを期待していたのかもしれません。

まだ本番を迎えていない段階ではありますが、この印象がどう変わるか、あるいはそのままなのか、自分たち自身でも楽しみにしています。

一方で、購入者としての立場から見ると、とても魅力的な場だと思います。
試遊会で何作品か遊ばせていただきましたが、どれも商用で並んでいてもおかしくなような、遊んでいて楽しいゲームばかりでした。

今回の出展を通じて「どんなゲームを作りたいか」「どこで届けたいか」が明確になってきました。
ゲームマーケットだけがすべてではないと感じることができたのは、今後の活動にとって大きな一歩だと思っています。

初出展サークルとしての正直な感想を、包み隠さず記しました。
ゲームマーケット終了後には、改めてその後の感想も発信できればと思います。
これから出展を考えている方の、何かの参考になれば嬉しいです!