Bench Work Tatenui

木工の世界で活動を続けている「Bench Work Tatneui」が 木からインスピレーションを受けボードゲームの制作を始めました。 デジタル化が進み、あらゆるものが効率よく整えられていく時代。 その中で、予定通りには進まない時間や、人と向き合う中で生まれる“揺らぎ”に、あらためて価値を見出したいと考えました。 一作目は、日本の木工技術「組手」をモチーフにした対戦型ボードゲームです。 状況は常に変化し、思い通りには進みません。 その中で、何を選び、どう受け止め、どのように次の一手を紡ぐのか。 ゲームの中の体験を通して、“想定外に向き合う感覚”そのものを楽しんでいただけます。 同じ空間を共有し、同じ時間を過ごすこと。その中で生まれる思考と対話を感じてほしいです。 まだ完成途上の作品ですが、だからこそ立ち上がりの瞬間を、共に感じていただければ幸いです。

セカンドステージは「戦いながら組む」|『Yurumee』の核心について
2026/10/2 21:45
ブログ

前回は、『Yurumee』の1stステージについてご紹介しました。

 

ファーストステージでは、5枚のカードから「残す/入れ替える」を繰り返しながら、限られたコストの中で自分の戦力を編成します。

 

そして、その選んだキャラクターたちと共に実際に戦うのが「2ndステージ」です。

 

『Yurumee』の大きな特徴は、このセカンドステージにあります。

 

ただカードを出して、相手を攻撃するだけではありません。

 

自分のテリトリー(作業台)にキャラクターを出しながら、

 

「誰と誰を組ませるか」

「今は単独で残しておくか」

「相手のセットを崩すか」

「自分のキャラクターを守るか」

 

を考え続けます。

 

キャラクター同士には、組み合わせることで「セット」になるものがあります。

 

セットを作ると、通常の攻撃に対して防御しやすくなり、さらにゲーム終了時まで生き残れば、BP(ビューティーポイント)でも有利になります。

 

それなら、

 

「できるだけセットを作ればいいのでは?」

 

と思うかもしれません。

 

でも、そう単純ではありません。

 

『Yurumee』には、セットになったキャラクターだからこそ対象になる攻撃があります。

 

単独でいると脆い。

組むと守りやすくなる。

 

けれど、構造を作ったことで、今度はその構造自体が狙われる。

 

だから、

 

「組めるから組む」

 

ではなく、

 

「今、この状況で組むべきか?」

 

を考えることになります。

さらにセカンドステージでは、新しいキャラクターが順次加わり、道具カードによる攻防や、気象カードによる環境の変化も起こります。

 

ファーストステージで考えていた作戦が、そのまま最後まで通用するとは限りません。

 

予定していたセットが作れなかったり、

思いがけないキャラクターが加わったり、

せっかく作った構造を崩されたり。

 

そのたびに、手元にあるカードと盤面を見ながら、構造を組み直していきます。

 

つまり『Yurumee』のセカンドステージは、

 

「完成した組み合わせを出すゲーム」ではなく、

 

「戦いの中で、組み合わせを作り、壊され、また組み直していくゲーム」

 

です。

 

ボードゲームのメカニクスとして言えば、「セットコレクション」に近い要素があります。

 

ただ、『Yurumee』ではセットが単なる得点条件ではありません。

 

セットを作ることが、

 

・防御

・生存

・BP

・そして攻撃されるリスク

 

そのすべてにつながっています。

 

だからこそ、セットを「集める」というより、戦いながら「作っていく」。

 

そんな感覚から、『Yurumee』の中心にある仕組みを「動的なセット形成」と捉えています。

 

1stステージで選ぶ。

2ndステージで組む。

そして、限られた時間の中で、どれだけ価値のある構造を生き残らせられるか。

 

それが『Yurumee』のゲームの核心です。

 

次回は、このセカンドステージにあるもう一つの大きなジレンマ、

 

「組めば強い。でも、組むほど狙われる。」

 

について、もう少し掘り下げてみます。

 

 

『Yurumee』
2人用|15~45分|5,000円(税込)
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