空創Lab @kumashiro501
今回は1卓販売+1卓試遊になります。 「王立魔術師養成学院~詠唱研究科~」を中心に展示します。 ゲームマーケット2024秋で好評を博した「魔術師の杖」の新作も多数用意します。 今回、試遊プランは初めての試みですので、気になってたゲームのお試しがしたい方は是非お立ち寄りください。
- 【ゲムマ2025春 新作開発記】『はらぺこペンギン(仮)』ができるまで⑥ ―最後のピースがはまりはじめる―
- 2025/4/19 14:52
方向性は定まった。
とはいえ、まだ解決すべき問題は山積みだった。
たとえば――
・ペンギンが満席のときは盛り上がるけれど、着席しているペンギンが減ってくると、ゲーム難易度が低くなり、面白みに欠けてしまう。
→ 「2席以上空いていても満席になるまでペンギンを追加する」ルールを採用することで、適度な緊張感を保つようにした。
・「すべてのペンギンを満腹にさせる」ルールだと、終盤になるほどペンギンの数が減り、盛り上がりに欠ける。
→ これは面白さの点では重大な問題だった。解決策として、規定ターン数でゲームを打ち切り、高得点を目指す形式に変更。終盤も緊張感を保ったまま終われるようにした。
・規定ターン数について
→ 長すぎるとダレるし、短すぎると物足りない。実際にテストを重ねて調整。
・ペンギンの注文バランスについて
→ 2~4ターンで満腹になるくらいを基準に設定。
・得点方式について
→当初は最大21点というスコアだったが、計算が複雑になると判断。1~5点にシンプル化し、計算のしやすさと視認性を重視した。
・登場ペンギンドの種類
→ 「ペンギン大学」が認定する18種類すべてを登場させることに決定。
・食事カードのバランスと印刷コスト
→ オキアミ、イワシ、イカ、アジの順で希少になるように調整したが、枚数が均等の方が印刷コストは下がる。均等枚数だと、希少性を組み込むことが難しくなり、ゲーム性が薄れてしまう。この問題は、「カードに2種類の使い方ができるようにする」ことで解決。
例:アジ1枚の代わりにイワシ2匹、イワシ1匹の代わりにオキアミでもOKとする。
・「何を食べたか」がひと目で分かりづらい
→食事カードにアイコンを入れ、重ねて並べることで視認性を向上。

こうして、ひとつひとつの課題に向き合い、地道に解決していった。
すると不思議なことに、それまでバラバラだったパーツが次第に“ひとつの作品”としてまとまり始めた。
迷いながらも進んだその先に、確かな「完成」の輪郭が浮かび上がる。
「……何とか、形になった。」
小さな確信が、胸の中に灯る。
だが、完成への道は、まだ続いていた。
次に向き合うべきは――ゲームの“顔”となるアートワーク、そして“タイトル”をどうするか。
――⑦へ続く。