EVOQ!

ファンタジーの世界観をモチーフにした対戦型ボードゲーム、EVOQ!(イボーク)の販売・試遊を行います。 運の要素を一切含まない、チェスや将棋のようなゲームです。
モンスター召喚や魔法といったファンタジー要素をベースに、転送装置でモンスターが合体するなどSF映画風のギミックを加味した独特のゲームシステムが特徴です。
実際にプレイしていただかないと魅力が伝わり辛いゲームかと思いますので、一度手に取って遊んでいただければ幸いです。

【実録】対戦ゲームEVOQ!に係る開発目的および経緯等について
2025/4/25 21:43
ブログ

今回出展させていただくアブストラクトボードゲームEVOQ! の制作意図やコンセプトの根幹部分などをお伝えすべく、本ゲーム開発に至った経緯についてお話ししたいと思います。

【開発のきっかけ】

ある日ふと、ゲームを作ろうと思いました。

【開発期間】

不明です。
ゲームを作ろうと考え始めた発端はおよそ7〜8年ぐらい前だと思いますが、現在のゲームシステムのベースがほぼ固まったのはおそらく5年前ぐらいです。
元々の構想段階では完全情報ゲームですらなく、盤上の駒とカードの併用で戦闘を行うイメージでしたが、それだとプレイヤーの操作手順が煩雑でストレスになると感じたので、駒以外の要素を省いて全て駒の操作に置き換えてゲーム全体の再構築を図ったのが現在のEVOQ!の原型です。

【開発コンセプト】

(開発時の企画メモから)
  1. チェスや将棋などのような、老若男女に長く普遍的に受け入れられる競技用途のアナログボードゲームを作る。運の要素を一切含まず、純粋な論理的思考力のみで勝敗を競う、いわゆる二人零和有限確定完全情報ゲーム。娯楽重視のライトユースに不向きな反面、コアなゲーム愛好者から知育玩具目的のファミリー層まで幅広く訴求できる。
  2. ポケモンなど育成型RPGの核となっている「キャラの育成(成長)と強化」の要素をアナログのゲームシステムに取り入れる。
  3. 運要素のギャンブル性に依存しない感情刺激の提供手段としてTCGの演出手法を取り入れる。キャラのレア度に応じてルールブレイカー的な大胆な特殊効果を持たせることによってゲーム進行に揺らぎを持たせる。ゲーム上の特殊効果を各キャラの個性表現として紐づけることで、キャラ獲得のインセンティブ(レアキャラ入手の達成感、特殊効果のプレミアム感)も付加する。
  4. ただし、デジタルゲームやTCGなどと距離のあるユーザー層にも幅広く訴求できる平易なゲームシステムかつトラディショナルなテイストを基調とする。

【設定・演出】

(前述のコンセプトの具体化案・開発時のメモより)。
  1. 典型的なファンタジーフィクションの世界観を基調とした舞台設定。伝統的なRPGファン層の取り込みも期待でき、ラノベ読者などとも親和性が高いと考えられる。ユーザー層を狭めないようゲーム要素の抽象化とストーリー性の適度なバランス化を図る。
  2. 世界的に有名な神話の怪物をモチーフとする→適度にキャラクター性を持たせる。オリジナルの創作キャラや世界観を盛り込みすぎると長期的に飽きられやすい。ファミリー層、高年齢層、純粋な競技ゲーム愛好者がとっつきにくくなるような過剰な脚色は避ける。
  3. ゲームの駒の構成は、各チームにエルフ1体(人間的存在の主人公)+モンスター数種。エルフを登場させるだけで具体的な設定の説明がなくてもステレオタイプなファンタジーの世界観イメージが構築できる→ゲーム性に寄与しない設定やイメージビジュアルを削ぎ落とせる。
  4. 主人公の最大の武器は召喚の魔法。自身の戦闘力は非力な設定(弱いわけではなく召喚モンスターがとても強い)。モンスターへの依存が必須のゲーム性→モンスター強化の目的性と達成感。
  5. 主人公が直接召喚できる下級モンスターと、それらが合体して進化する上級モンスターを設定。RPGのような逐次的な能力変更はアナログでは煩雑なため不適→直感に訴えられるレベルアップ手段=合体。合体の組み合わせは直感的な分かりやすさを重視→例:馬+鳥=天馬。犬+鳥=鷲獅子。
……以上、当時の企画メモを参照する形で概略をお伝えさせていただきました。
上記は構想段階でのイメージなので必ずしも完全に消化しきれているとは限らないと思いますが、改めて振り返ってみて、およそ目指すところはブレていないと感じます。
デジタルゲーム層の満足度も意識した急勾配の学習曲線とゲームバランスギリギリのバランスブレイカー的要素、それでいて純粋に思考力で勝敗を決する納得感と達成感を提供する論理的パズル要素、その複雑さをストレスにさせない直感的な視覚情報と操作感、それらを全部両立できればプレイバリューの高いゲームができるのではないか?というのが発想の原点であり、このゲームの開発目標です。それがどこまで実現できたかどうかはわかりませんが、大きく踏み外してはいないはず、と思いたいです。
本当のところの完成度は作者ではわからないので、会場で一度お試しいただければ幸いです。
(ゲームの情報はこちら→https://gamemarket.jp/game/184942"