マーダーミステリーブース
ゲーム概要
- 二人でおはなししてると、幸せで、うれしくて、胸がぎゅっと苦しくなる。
| プレイ人数 | 2人 | プレイ時間 | 〜60分 |
|---|---|---|---|
| 対象年齢 | 歳〜 | 価格 | 2,000円 |
| 発売時期 | Game Market Spring 2024 | 予約 | 不可 |
| ゲームデザイン | イラスト・DTP |
ゲーム詳細
『ご主人さま……』
テスが執筆の手をとめて、顔をあげると、お舟がひつじのぬいぐるみを抱きしめながら、立っていた。
「どうしたの? 眠れないのかい?」
『はい……』
「おいで、おはなしをしてあげる」
テスはそういうと、筆を置き、お舟を軽く抱き上げた。彼女がベッドにはいると、彼はその傍らに座り、布団の上からとん、とん、とん、と規則正しく撫でてやる。
「今日はどんなおはなしにする?」
『ひつじがでてくるのがいいです』
お舟はひつじのぬいぐるみを抱きしめた。
「わかった。むかしむかしあるところに、ひつじ飼いがおりました。ひつじ飼いは、ひつじをたいそう大切にしておりました。あるとき、一匹の腹をすかせたオオカミがあらわれて、ひつじをぱくりと食べてしまいました」
瞳をとろんとさせながら、お舟はテスの話を聞き逃しまいと耳を傾けてている。
「ひつじ飼いはだいすきなひつじがいなくなって、毎日泣いて暮らしていました。朝、ひつじ飼いが目を覚ますと、遠くから、ひつじの鳴き声が聞こえました。ひつじ飼いが外に出ますと、そこにはたくさんのひつじが……」
テスはしゃべるのをやめた。
お舟が小さな寝息をたて、眠っていたからだ。彼は幼い少女の寝顔をみつめると、静かに微笑んで、また執筆をはじめるのだった。
本作はストーリープレイング(対話ゲーム)となっております。登場人物になりきって、多くの文章を読み進めたり、読み合わせをおこなって頂きます。ボリューム感と没入感がありながら複雑なルールはできるだけ排除しています。
シナリオ内には、二人の対話の時間が多く設けられており、登場人物としての価値観や思考を問う場面があるかもしれません。物語が進行していく上で、互いの感情に深く入り込むような話題に触れる可能性があります。これらの内容について、互いに話し合ってもいいと思える方とのプレイを推奨いたします。
また、選択によっては、あなたたちがバッドエンドだと感じるエンディング、また理不尽な展開や不愉快な表現(暴力的/グロテスク)が存在する可能性があります。なお、物語内に直接的な恋愛描写はありません。
