「真夜計劃堂」ボードゲーム制作

ゲムマ2025秋新作トリテ『SPEC/TRICK』や2人用協力ゲーム『Double Action』,紙ペンゲーム『天嶺TEN-REI』などのアナログゲームを作っています。第5回みさき工房杯優秀賞『テトリダイス』2026秋ゲムマへ制作中。真夜計劃は「シンヤケイカク」と読みます ゲームはBOOTHでも販売しています https://double-action.booth.pm/

EPIROGUE 「AKANE」
2026/10/4 9:56
ブログ

この小説は二人用協力型カードゲーム

「Double Action ダブルアクション」 レディ&ジョーカー

https://gamemarket.jp/game/189278

のエンディングノートです。

ぜひゲームをプレイした後にお読みください。

こちらはキャラクター「朝生 茜」を使用して勝利した時のストーリーです。

 倉庫の中二階にいるイルダナフと地上にいる茜の銃撃戦が続く。走りながら撃つため、お互いに当たらない。

「どこに撃ってんだ!」

 イルダナフが高笑いをしながら叫ぶ。

 茜の銃弾は階段の柱に弾かれ、あさっての方向に飛ぶ。

「これでいいのよ」

 茜は立ち止まり、口の一方を釣り上げて笑った。次の瞬間、イルダナフの立つ中二階の階段が傾き始める。

「な、なんだ?!」

 

 驚くイルダナフを指さして茜は答えた。

「その階段の柱、さっき私の相棒が立ってたところよ。一撃で折れるように細工してたの」

 轟音を立てて倒れる階段と共に、イルダナフの体が強く地面に打ちつけられる。起き上がって見上げると、そこにはすでに茜の立ち姿。まるで両目を射抜くかのように、二丁の銃口を自分に向けている。

「さようなら。モリアーティ気取りの孤独な器用貧乏さん。私たち“二人に”、あんたなんかが勝てるわけないでしょ」

 

 引き金にかけた指に力を込める。

「殺しちゃだめです!」

 翠が駆け寄ってくる。

 反撃しようと動き出したイルダナフに向けて銃声が。

音は一つ、弾丸は二つ。

 

 数十台のパトカーが停まり、制服警官達がイルダナフを取り押さえている。それを横目に、二人はゆっくりと愛用のHUSTLERへと歩みはじめた。

 

「もう〜、ほんとに殺しちゃうのかと思いましたよ!」

翠が言う。

「殺すわけないでしょ。次の事件、追えなくなっちゃうじゃない」

 茜が答える。撃ったのは両足だったのだ。

「本当、事件追うのが好きなんですね」

「私の力で平和が訪れるのが好きなのよ。いや、私達の力でね」

 茜はそう言いながら片目を瞑って見せた。

 

「そうだ。犯人逮捕も私だし、貸しも私の方が多いよね? あれ奢って、あれ! 新橋で先輩に奢ってもらった、串に鶏肉とネギが刺さってるやつ!」

「えっ、それって焼き鳥のことですか? そんなに安いのでいいんですか? あれ一本120円ですよ?」

「あんなに美味しいのに、そんなに安いの!? 嘘でしょ?」

 驚く茜を見て、翠がニヤッと笑う。

「茜さんって、意外と世間知らずですよねぇ~」

 

「ちょ、やめてよ! 人には言わないでよ?」

「やですよー」

 翠が先にHUSTLERへと駆け出す。その後を茜が追う。車を2、3周して、息切れをした翠が茜に捕まった。

 遠くで上司が二人を手招きする。二人にはまだまだ、やることがあるようだ。

長かった夜が明ける。

 

<終わり>