「真夜計劃堂」ボードゲーム制作 TrueNightGames
ゲムマ2025秋新作トリテ『SPEC/TRICK』や2人用協力ゲーム『Double Action』,紙ペンゲーム『天嶺TEN-REI』などのアナログゲームを作っています。第5回みさき工房杯優秀賞『テトリダイス』2026秋ゲムマへ制作中。真夜計劃は「シンヤケイカク」と読みます ゲームはBOOTHでも販売しています https://double-action.booth.pm/
- EPIROGUE 「MIDORI」
- 2026/10/4 9:50
この小説は二人用協力型カードゲーム
「Double Action ダブルアクション」 レディ&ジョーカー
https://gamemarket.jp/game/189278
のエンディングノートです。
ぜひゲームをプレイした後にお読みください。
こちらはキャラクター「南部 翠」を使用して勝利した時のストーリーです。


倉庫の1階では、翠が何台もあるサーバー設備の間を駆け回っている。デジタル機器のハッキングと証拠集めだ。
見上げると階上では、茜がイルダナフを階段の踊り場に追い詰めている。相手の拳を屈んで躱し、右拳でイルダナフの脇腹を打つ。よろめいたイルダナフが踊り場の手すりに手を掛ける。
茜の足払いでバランスを崩し、イルダナフは自重を手すりに預け…手すりは簡単に折れた。翠によってすでに削られていたのだ。
イルダナフがゆっくりと階下へ落ちる。茜に向けて手を伸ばすが届くはずもない。
大きな音を立てて背中から落ちた。すぐに起き上がりあたりを見渡すと、パソコン操作をしている翠の背中が見える。
「お前なら!」
イルダナフは翠に向かって駆け寄る。近づき、組みつこうとした瞬間。
体が痙攣し、イルダナフはゆっくりと地面に崩れ落ちた。最後の呟きを残して。
「罠・・・かよ」
電撃トラップ。
「待ってました!」
翠が全力のピースサインで答えた。
倒れたイルダナフに、ゆっくりと手錠をかける。
「おぉー、性格悪るっ」
階上から茜が顔を覗かせている。
「二人で考えた罠じゃないですかぁ!」
翠が怒った顔で返す。
「あんたの技術が無かったらできなかった罠よ」
茜が片目を瞑って返す。
「えへっ、て誤魔化されませんよ!」
翠が腰に手を当てて不満を露わにする。目が合うと二人は笑う。一人よりも楽しいのだ、二人だと。
数十台のパトカーが停まり、イルダナフが制服警官達に抑えられ連れられて行く。
それを横目に、二人はゆっくりと愛用のHUSTLERへと歩く。
「今回は私が逮捕しましたし、貸しも沢山ですから、しっかりと奢ってもらいますよ!」
翠が両手ガッツポーズで答える。
「何がいいの?」
茜が仕方なく聞く。
「あの、この間、街で見た、高級イチゴパフェというものを・・・」
翠の目が輝いている。
「え、あんなんでいいの? じゃあ、明日ね」
「あんなんって、何ですかっ。私の地元には・・・」
「ないでしょうね。ふふふっ」
翠を見て笑うと、茜が車に向かって駆け出す。翠が茜を追いかける。
翠ではまったく茜に追いつかない。息切れした翠を待って、茜は運転席のドアを開けて待つ。
「さ、帰るわよ。あなたの運転じゃないとね」
翠がシートに座りハンドルを握ると、指紋認証の確認音声が流れた。二人の乗った愛用のHUSTLERがゆっくりと港埠頭を出てゆく。
長かった夜が明ける。
<終わり>
