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- 【エリア58】『迷路の猫』のアートはどうやって生まれた?
- 2026/10/9 14:17
Hakuと一緒に作り上げた、猫たちの世界
『迷路の猫 Meow Maze』には、たくさんの猫が隠れています。
ふわふわした黒猫、猫の形をした鍵、缶詰がぎっしり詰まった宝箱、そして5枚のタイルいっぱいに描かれた猫の世界。
では、このかわいいアートはいったい誰が描いたのでしょうか?
今回紹介するのは、『迷路の猫』のアートを担当してくれたイラストレーター、
Hakuです!

🐈 実は、小学校の同級生でした
Hakuと僕は、実は小学校の同級生です。
Hakuは子どもの頃から絵の才能を見せていて、その後もずっと美術や創作の道を目指して努力していました。
ただ、大人になるにつれてお互い忙しくなり、長い間ほとんど連絡を取らなくなっていました。
再びつながったのは、約1年前。
僕がネット上で、
「ボードゲームのアート、どうしよう……」
と悩みを投稿していたところ、
Hakuの方から、
「描いてみたい!」
と声をかけてくれました。
もちろん僕としては願ってもない話。
こうしてHakuが『迷路の猫』の制作チームに加わることになりました。
🧩 最初は、テーマすら決まっていなかった
実は最初の段階では、ゲーム全体をどんな世界観にするのかすら決まっていませんでした。
僕が考えていたのは、
「猫ならきっと人気が出るでしょ!?」
くらい(笑)
では、その猫をどうやって5枚のタイルの世界に落とし込むのか?
そこから先は、かなりHakuに任せることになりました。
……というより、
僕が良いアイデアを思いつかなかったので、無責任にお願いを始めました。
僕から出した要求は、
5枚の六角形タイル。表と裏でまったく違うアート。
片面は、
「回転できず、平行移動だけする」立体的な世界。
もう片面は、
「移動できず、回転だけする」平面的な世界。
しかも、
ゲーム上の制限をできるだけアイコンではなくアートそのもので伝えたい。
5枚のタイルは、どんな配置になっても自然につながってほしい。
色覚多様性にも対応したい。
そして最後には、
かわいい隠し要素も入れてほしい!
……。
今振り返ると、
完全に願い事を投げ込む池みたいになっていました。
Hakuは、そんな無茶な注文を全部受け取ってくれました。

✏️ そして、たった1週間で最初の案が出てきた
驚いたことに、Hakuは短期間で最初の方向性をまとめてくれました。
ひとつは、
キャットタワー
立体的なキャットタワーを舞台にすることで、
「タイルには上下方向がある」
ことを視覚的に表現。
だからタイルは回転させず、平行移動だけする。
もうひとつは、
キャットタイル
平面的な猫柄のタイルを使い、中央の濃いY字の構造によって、
「このタイルは回転するもの」
ということが分かるデザインでした。
最初の段階から、
ルールを説明するためのアート
になっていたことに、とても驚きました。
さらにここから、
タイルを操作するための「魔法の毛糸玉」、
探し出す「鍵」、
そして最後に開ける「宝箱」
というモチーフも提案してくれました。
ただの抽象的なパズルだったゲームに、
少しずつ「猫の世界」が生まれていきました。
そして何より……
猫がかわいい。
ここは本当に大事です。

🎨 キャットタワーは、ラフの時点ですでにすごかった
まずHakuが完成させていったのが、キャットタワー側のアートです。
最初のラフを見た時点で、
「もうかなり完成してるじゃん……」
と思ったのを覚えています。
ラフ。
着彩案。
そして完成稿。
段階が進むたびに背景の猫グッズや小物が増え、立体感も強くなり、
最終的には僕が最初に想像していたものを完全に超えていました。
完成に近づいたときは本気で、
「このゲーム、絶対売れる!!!」
と思いました(笑)

🧵 でも、もう片面には少しだけ心残りがあった
一方で、最初のキャットタイルについては……
実は僕の中で、少しだけ引っかかっている部分がありました。
悪くはない。
むしろちゃんと成立している。
でも、
「もっと良い何かがある気がする……」
という感覚だけが残っていました。
ただ、僕自身も代案を出せない。
なので、なかなか口に出せずにいました。
するとある日、
Haku自身から、
「私も、こっちはまだちょっと納得してない」
と言われました。
そして、
「3日だけ時間をちょうだい!」
と。
数日後、Hakuから送られてきたのは、
かわいいパッチワーク作品の写真でした。

そこから生まれた新しいテーマが、
キャットパッチワーク
です。
これを見た瞬間、
「これだ!!!」
と思いました。
かわいい猫。
やわらかい布。
いろいろな模様。
そしてカラフルなパッチワーク。
『迷路の猫』との相性がとても良く、
最初のキャットタイルとはまったく違う魅力を持った世界になりました。

🌈 5色を「色だけ」に頼らないデザインへ
『迷路の猫』には、
赤・青・黄・緑・紫
の5色があります。
テストプレイを重ねていると、色覚特性のあるプレイヤーから、
「色だけだと少し判別しづらい」
という声をいただくことがありました。
そこでHakuが考えてくれたのが、
色覚多様性に配慮した識別マークです。
それぞれの色には、
丸・ひし形・ハート・魚・星
といった異なるマークが割り当てられています。

タイル側と毛糸玉の両方に同じマークを入れることで、
色を判別しなくても、形だけで対応関係が分かる
ようになっています。
さらにキャットパッチワークでは、
そのマーク自体を単なる記号として置くのではなく、
パッチワークの模様の中に自然に隠しました。
「アクセシビリティのための情報」が、
ゲームの世界観を壊さず、むしろアートの一部になっている。
この設計は、僕自身もとても気に入っています。

🐈⬛ そして完成した2つの世界
こちらが最終的に完成した、
キャットタワーとキャットパッチワークです。
立体的で、猫用品がたくさん隠されたキャットタワー。
柔らかく、カラフルな布で構成されたキャットパッチワーク。
かわいい黒猫。
金色に輝く猫の鍵。
猫缶でいっぱいになった宝箱。
そして魔法の毛糸玉。
最初に僕が出した無茶な注文から、
ここまで精密でかわいい世界になるとは想像していませんでした。
このアートが完成したことで、
僕自身も『迷路の猫』というゲームに、さらに自信を持てるようになりました。
Haku、本当にありがとう!
大量の願い事を全部叶えてくれて、大大大感謝です。

🎨 アート担当 Hakuからのメッセージ
以下は、Haku本人からいただいたメッセージです。
このボードゲームのアートを担当できて、とても嬉しいです!
描く前に自分で何ステージか遊んだけど、本当にゲームデザイナーさんの頭の中はすごいなぁと思った!ステージもとても面白いし、難易度の変化もあるし、ぜひみんなにも挑戦してほしい!
できるだけたくさんのかわいい猫要素を詰め込んだので、遊びながらどこに猫がいるのかも探してみてください!
綺麗なものが好きです。
世界中のどこにでも、美しいものがあってほしいと思っています。AI画像があふれている今、ひとつのボードゲームをちゃんと綺麗に、かわいく描けたことがとてもありがたいです
自分なりに楽しい絵をたくさん描いたので、気に入ってもらえたら嬉しいです。創作が生きる原動力。食べていけるかはわかりませんが、生きている限り何かを作っていたいと思っています。
現在は漫画家を目指して頑張っています。
よかったらSNSもぜひフォローしてください!
お仕事のご依頼も大歓迎です。何でも描きます(´⊙ω⊙`)X @hakukomangaka
IG @is_haku_art


✈️ 最後に、もうひとつ小さな秘密
そしてHakuは最後に、
キャットタワーのアートの中へ、
小さなイースターエッグ
まで入れてくれました。
それが……
紙飛行機!

実はこの紙飛行機は、僕――Oroのボードゲーム制作で昔から使っているモチーフです。
そして、
5枚すべてのキャットタワータイルのどこかに、紙飛行機が隠れています。
ゲームにはまったく必要ありません。
攻略にも関係ありません。
でも、
こういう「別に重要じゃないけど、見つけるとちょっと嬉しい」細かい遊びが、僕は大好きです。
ぜひ『迷路の猫』を1匹連れて帰って、
パズルを解きながら、
猫を探しながら、
そして5つの紙飛行機も探してみてください ✈️🐈⬛
Hakuが描いてくれた世界も、ぜひじっくり楽しんでもらえたら嬉しいです。
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