劇団Question

はじめまして!サークル「劇団Question(クエスチョン)」と申します。
今回がゲームマーケット初参加です。

開発中の新作カードゲーム『シュレディンガーの猫系彼女』をお持ちします!

テーマは 量子力学×恋愛。
色んな表情の〝彼女〟を「観測する?しない?」でその本心を確かめるか、あえて時間を置くかで駆け引きをする、ゆるくてシンプルなパーティゲームです。
価格 ¥2,000/プレイ人数:2〜4人 / 対象年齢:10歳〜大人まで / プレイ時間:10〜20分(予定)/ 出展:11/22(土)のみ)
ぜひお気軽にお立ち寄りください!
「笑顔」と「怒り」と重ね合わせ状態……あなたの恋の行方は観測してみるまでわからない!?

【ゆるサイエンス解説】《シュレカノ》イベントカードはどこがどう“量子”なのか
2025/10/26 22:16
ブログ

■ 《シュレディンガーの猫系彼女》のイベントカードはどこがどう“量子”なのか

こんにちは、劇団Question(@GekidanQuestion)です!🎭
 

さて、前回は《シュレディンガーの猫系彼女》をより楽しんでいただくために、「そもそも量子ってなに?」「シュレ猫って?」といったところから、ゆるいサイエンス解説の記事を書いてみました🔍

今回はその第2弾として、 ゲーム中に登場する「イベントカード」などが量子用語としてどういった元ネタによるものか、同じようにふわふわ〜っと簡単に書いてみたいと思います!

※しつこいですが、ゲームそのものは30秒で分かる簡単ルールですのでご安心ください!👉30秒ルール動画
 

■ 量子モチーフのイベントカードたち

《シュレディンガーの猫系彼女》では、彼女の〈怒り〉を2枚観測してしまうと、イベントカードを1枚ランダムに引いて発動します。
そして、それらのイベントカードはすべて、量子力学や量子コンピュータの用語をモチーフに、恋愛あるあるを絡めたものになっています。

遊びながら少しでも量子用語に触れて、興味を持ってもらえたらうれしいです!

 

①【誤り訂正】 〜土下座〜

量子コンピュータは、とても繊細な量子ビットで計算を行いますが、わずかなノイズなどで誤動作してしまいます。
そこで、周囲の正しい量子ビットの情報から間違いを見つけて直す"量子誤り訂正"という仕組みが使われます。

このイベントカードでも同じように、〈笑顔〉の隣の〈怒り〉を取り除いたり、〈笑顔〉2枚に挟まれた〈怒り〉を〈笑顔〉に上書きして、そっと修正することができます。

自分の致命的な計算ミスに気づいたら──ひたすら土下座で謝り、訂正しましょう🙇

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②【もつれ】 〜イケメンカフェ店員〜

量子もつれ(エンタングルメント)とは、2つの粒子が強くつながっていて、片方の状態を観測しただけで、もう一方の状態も一瞬で決まってしまうという不思議な現象です。このつながりは、どれだけ遠く離れていても壊れません🔗

このイベントカードでは、自分と相手が1枚ずつカードを引き、片方を観測すると、2枚のカードが“量子もつれ”しているかのように、もう一方の結果も自動的に同じになります
※ゲーム上では、両面リバーシブルの〈笑顔/怒り〉カードを重ねて上書きします。

まるで2人の運命が共有されるよう──。彼女がイケメンカフェ店員に見惚れていても、あなたの心は決してゆらいではいけません☕️

 

③【量子テレポーテーション】 〜SNSチェック〜

量子テレポーテーションは、ある量子の状態だけを、離れた場所にそっくりそのまま“転送”できる技術です。※すでに東京大学などで実証されており、光を使った量子コンピュータなどにも応用されています。
その仕組みには「ベル測定」という、2つの量子のもつれ関係を調べる間接的な測定方法が使われます🔍

このイベントカードでは、他プレイヤーにこっそり見てもらったカードの中身(笑顔か怒りか)を、言葉だけで信じるかどうかを問われます

恋人のSNSをチェックして曖昧な情報に右往左往しているうちに、気づけば相手の心が遠くに瞬間移動していた……なんてこともあるかもしれません📱

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④【トンネル効果】 〜未読スルー〜

量子トンネル効果とは、本来なら越えられないはずの“壁”を、粒子がスルッとすり抜けてしまう現象です👻 半導体の技術などにも応用されている、重要な量子現象です(2025年のノーベル物理学賞も、この量子トンネル効果に関係する研究でした🏅)。

このイベントカードでは、山札の一番下からプレイヤーの人数分のカードを引き、それらを好きな順番で山札の上に戻します。山札という“壁”をすり抜ける、まさにトンネル効果のような動きです。

いつまでたっても付かない既読……何か大事なことが、あなたの意識からすり抜けていませんか? 見えないものを先に読む力も、ときには必要かもしれません👀

 


⑤【ノイズ】 〜空気読めない友人〜

量子の重ね合わせ状態は、ほんのわずかな刺激や環境の変化で簡単に壊れてしまいます。これを「ノイズ」といい、たとえば熱や振動、他の粒子との衝突など色んな要因がその原因になります💥 量子コンピュータにおいては、いかにこのノイズをを抑え、正しい計算結果を保つかが最大の課題のひとつです。

このイベントカードでは、脇に取り除いていたはずの「時間発展チップ」を誰かに強制的にめくらせ、その効果を発動させられます。その効果によっては、手元の未観測カードがめくられてしまうことも。

“空気を読まない友人”によって場がかき乱される様子は、まさに量子システムがノイズで崩れる瞬間そのもの。量子の観測にも恋の空気にも、外からのノイズには気をつけましょう📢

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⑥【干渉】 〜母からの電話〜

量子干渉とは、量子の“確率の波”が重なり合い、強め合ったり打ち消し合ったりする現象です⚖️

このイベントカードでは、全員の未観測カードを回収し、好きなように配り直すことで他プレイヤーの場に干渉することができます

大事なデートの最中に母から電話が鳴ると、せっかくの雰囲気が打ち消されるかもしれない……ふたりの運命の確率が変動するかもしれない。このカードはそんな恐怖の場面を表しています😱
 

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他にもゲーム内には、「ゆらぎ」「エラー」「スピン」などなど、量子用語をモチーフとしたイベントカードが収録されています。ぜひ観測してみてください!🔍

 

■ (おまけ)追加ルール:アドバンストモードにも量子ネタ

《シュレディンガーの猫系彼女》には、"標準モード(付き合いたてモード)"のほかに、2つの「追加ルールモード」が存在します!

そのうち第2のモード──“アドバンストモード(3年目モード)”は、特殊効果を持つ3種類の彼女カードを混ぜて遊ぶ、中上級者向けルール😎
「生成」「消滅」「伝搬」という名前を冠した彼女たちのモチーフは、量子演算の“場”において粒子を生み出したり、消したり、状態を伝えたりする「生成消滅演算子」や「伝搬関数」から着想を得ています⚡️


恋愛の駆け引きがいっそう進化し、より複雑な感情がもつれ合うこのモードでは、まさに量子世界のようなカオスが展開します……🌀
──“恋の状態方程式”を解き明かす準備はできましたか?

 

■ まとめ

いかがだったでしょうか……?
少しでもこのゲームやコラムが、不思議で深遠な物理世界への興味の入り口になっていただければ幸いです💫

量子100周年の2025年は、国際量子科学技術年…… 11/22(土)、ぜひお気軽にブース【X-05】にお越しください!!

取り置き予約フォームはこちら👉 https://forms.gle/mZzx9tpR8E5P3ttc9


※なお本記事は、科学的な厳密性はふわーっとざっくり曖昧な”重ねあわせ状態”となっております🙇(繰り返し)
 本当に興味を持たれた方は、研究者の方々が分かりやすく書かれた素敵な本がたくさんありますので、ぜひそちらを手に取って”観測”いただければと思います! 
 

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